2009年の梅雨は全国的に記録的豪雨に見舞われた。
　特に筆者の暮らす九州では、豪雨によって生じた土砂崩れが高速道路になだれ込み、走行中の車が埋まるという悲劇がおきた。

　町には聞きなれない警報が鳴り響き、河川付近の住人には避難勧告が出された。
　むろん、交通機関は相次いで麻痺を起こし、このまま世界は逃れる手もないまま泥色の流れに飲み込まれてしまうのではないかと思われた。

　僕の２回目のTOEIC受験日の話しである。

　もうバカかと。

　TOEICは全国一斉に行われるため、一地方が災害に見舞われているといって延期になることはない。
　雨天、台風、豪雪、核戦争、宇宙人飛来、ゴジラ到来、いかなる理由があっても延期になることはないのだ。

　案の定、会場に行ってみると、受験者の半数が欠席していた。
　中には「雨で面倒くせえ」といった怠惰さでこなかった人もいたろうが、多くはＪＲで足止めを食う、などのやむを得ぬ事情があったような気がする。
　心から、お気の毒です。

　さてさて、前回は緊張しすぎて試験中にパニックを起こしたわけだけど、今回はかなり落ち着いてできた。
　むしろ軽く周囲の人たちを「ふ、今更テキストなんか読みやがって、バカめ」と軽く舐めるほどの余裕があった。まあそう思いながら自分も見てるわけなんだけど。
　テスト中もパニくることはなく、時間も５分ほど余裕をみて終えることができた。
　できは、まあまあといった手ごたえ。

　しかし、今回の会場は音響がイマイチだった。
　低音がでかすぎてブーストしていた。
　もしかしたら欠席者が少なく会場が人で埋まってたらましだったのかもしれないけど。
　スコアが悪かったら、あの音響のせいにしよう。
　俺は、悪くないもの。